不動産コンシェルジュ


不動産活用実績

古い木造家屋を収益物件にしたい。どんな選択肢があるか?

----------------------------------------
IMG_1938.jpg■ケーススタディその6
●旧木造家屋
木造2階建て 間取り 7LDK 築不詳
土地面積 約350平米(約105坪)
●新築収益物件
木造2階建て 間取り 4LDK
建築面積 約230平米(約70坪)
----------------------------------------

上京区に築不詳、2階建ての古い木造一軒家がありました。オーナー様から依頼を受けて、この一軒家を調査したところ、賃貸物件として貸し出すためには、室内設備をすべて入れ替えするなど、大掛かりな改装工事をする必要がありました。
●ある程度の費用をかけて室内設備を入れ替えたうえで近辺の家賃相場で賃貸する
もしくは
●費用をかけずに相場よりも大幅に下げた賃料で現状の古いまま賃貸をする
当初はどちらかの方法で考えられていました。

CR061_L.jpg


しかし、オーナー様が多少の資産をお持ちだったこともあり、将来的なことを考え、思い切って現在の古家を解体して、新築賃貸収益物件への建て替えの方向で打診してみました。
まず、どういう入居者を対象にした間取りプランにするか、検討してみました。
    (1)単身者向けのワンルーム
    (2)新婚さん向けの2LDK
    (3)平均的な広さのファミリー向け3LDK
昨今、ワンルームマンションの数が相当数増えてきているため、収益性は高いが(1)のワンルームはお勧めせず。また、(2)の2LDKは間取りが中途半端で対象とされる年齢層が狭いため却下。最後の(3)3LDK間取りのテラスハウスで賃料10万円台後半のプランで話しは進みつつありました。

しかし、連棟のテラスハウスの場合、万が一、将来的に売却する場合には連棟という点で資産価値が下がってしまうことも懸念されていたため、連棟のテラスハウスではなく、独立した戸建プランを提案することにより話しが決まりました。但し、戸建プランにすると、テラスハウスよりも戸数が1戸少なくなり賃貸収入が下がるため、逆に間取りを4LDKへと大きくして中庭を造るなど間取り配置にも工夫を施し、20万円半ばの高級賃料プランにしました。
当初は、高額賃料帯のために入居募集の点で心配はされていましたが、竣工前には入居者が決まっていました。また、退去後もすぐに新たな入居者が見つかり大好評の物件でした。

賃貸市場では二極化が進んでいます。あえて平均的な間取りプランにせず、逆の発想で賃料を上げてでも高級賃貸プランにしてうまくいったケースです。他の賃貸物件とは差別化が出来ているため、築年数が経過しても価値のある収益プランになっていると思います。
担当:狩野一行